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何度も業務連絡して大丈夫?席を外しても信頼を落とさないための考え方【不動産売買仲介営業】

#不動産仲介#営業#業務連絡

不動産営業を始めたばかりの新人営業マンであれば、案内中にこんなことが起こると思います。

「これって、どう答えればいいんだろう」
「このまま次の物件に行っていいのかな」
「このお客様の場合、次は何を確認すればいいんだろう」

分からない。
判断できない。
少し不安がある。

そんなときは、自分だけで判断せず、会社や上司に業務連絡をして確認することが大切です。

 

ただ、そこで一つ問題があります。

何かあるたびにお客様の前から離れて、会社に電話していて大丈夫なのか?

ということです。
 

5分前にも電話した。
また分からないことが出てきた。
さらに10分後、また確認したいことが出てきた。

  

そのたびに、

「すみません!ちょっと会社に確認してきます。。。」

と言って、外へ出ていく。

 

分からないことを確認すること自体は、営業として正しいのです。

でも、これが何度も続けば、お客様からすれば、

「さっきから何度も電話しているけど大丈夫かな?」
「この人、一人では何も判断できないのかな?」

と思われる可能性もあります。

 

では、新人営業マンはどうすればいいのでしょうか・・・?

 

今回は、

「業務連絡は必要。でも、何度も席を外せばお客様から不安に思われるかもしれない」

という新人営業マンがぶつかりやすい問題について、私自身が新人時代に実践していたことも含めて書いてみたいと思います。

 

そもそも、新人ほど業務連絡は何度でもした方がいい

まず、ここは勘違いしないでほしいところです。

「何度も席を外すのは良くない」

という話をすると、

「じゃあ、なるべく業務連絡しない方がいいんですね」

と考えてしまう人がいます。

これは、違います。

 

新人であれば、必要な業務連絡、必要な確認・相談は、何度でもするべきです。

 

以前の記事「業務連絡は何のためにするのか?」でも詳しく書きましたが、業務連絡には大きく2つの目的があります。

ひとつは、自分の営業プロセスがズレていないかを確認すること。

もう一つは、自分では気づいていない見落としを、経験者の視点で補うこと。

この2つです。

 

 

新人のうちは、自分では正しいと思っている進め方でも、経験のある上司から見ると、

「その話は、今しておいた方がいい」
「その確認をしないまま次へ進むのは危ない」
「そのお客様なら、次の物件へ行く前に一度ここを整理した方がいい」

ということがあります。

これは当然です。
経験していないのですから、自分では見えないものがあります。

 

だからこそ、分からないことがあったときだけではなく、

「この進め方で合っているのか?」
「何か確認し忘れていることはないか?」
「次は何をすべきなのか?」

と少しでも不安に思ったら、確認した方がいい。

 

新人にとって一番危険なのは、業務連絡をしすぎることではありません。

一番危険なのは、

自分ではこれで良いと思った方向で進めた。
けど、実はそれが、誤った方向に進んでいた。

これ一番危険です。

 

  

営業現場は、お客様の一言で状況が変わる

特に不動産売買仲介の接客は、最初に決めたシナリオ通りに最後まで進むとは限りません。

 

お客様から、後になって
「実は親から購入資金を援助してもらえるかもしれなくて」
と言われるかもしれない。

「やっぱり、購入検討を一旦ストップするかもしれません」
と言われるかもしれない。

「妻は気に入っているけど、自分はちょっと……」
となるかもしれない。

一つ情報が増えれば、お客様の状況が変わります。

状況が変われば、営業として確認すべきことも、次に提案すべきことも変わります。 

 

だから、

「最初に上司から指示をもらったから、その通り最後までやればいい」

とは限りません。

 

営業現場では刻一刻と状況が変わります。

その変化に対して、自分だけでは判断できないのであれば、その都度、経験者の知恵や視点を借りればいいのです。

関連記事でも書いた通り、ズレが小さいうちなら修正は容易です。

 

しかし、2〜3時間もの間、自分なりに進めた後で初めて連絡しても、すでに巻き返しが難しい状態になっていることがあります。

だから、

「何かあったら業務連絡」

くらいの意識を、新人のうちは持っておいて間違いはないでしょう。

 

3分に1回席を外していたらお客様はどう思うか?

ここからが今回の本題です。

業務連絡はした方がいい。

でも、現実問題として、

「ちょっと確認してきます」
「もう一度確認してきます」
「すみません、また会社に電話してきます」

が続けば、お客様から見た印象は、決して良いものではないでしょう。

 

ここには、

営業上の正しさと、お客様からの見え方の違い

があります。

 

営業マン側からすれば、

「間違ったことを伝えないために確認している」
「お客様のために上司へ相談している」

という正しい行動です。

 

しかし、お客様からはその背景が見えません。

「この営業マンは、何度も自分たちを残してどこかへ電話しに行っている」

という事実だけが見えています。

 

だからこそ必要なのが、

業務連絡の回数を無理に減らすことではなく、業務連絡をする前提で接客そのものを組み立てておくこと

なのです。ここは非常に重要です。

 

新人なのだから、業務連絡が多くなる。
それ自体を無理に隠そうとして、立ち振る舞う必要はありません。

その代わり、

何度か席を外しても、お客様が不自然に感じにくい状態を最初に作っておく。

私は、この考え方の方が現実的だと思っています。

 

「後から説明」ではなく最初に前提を合わせておく

ここで使えるのが、以前、新人時代に自信がない場合にどうすればいいか?の記事でも書いた「前振り」です。

 

新人営業マンの場合、まず案内の最初に、自分が新人であることを伝えておく方法があります。

ただし、

「新人なので分かりません」

と逃げ道を作るのではありません。

 

大事なのは、

「分からないことがあれば、その場で曖昧に答えず、会社・上司・専門業者に確認して正確な情報をお伝えします」

という姿勢までセットで伝えることです。

 

これを私は「新人ボーナス」と呼んでいます。

答えられなかった後に「実は新人なので」と言えば、言い訳になります。

しかし、案内が始まる前に、自分が新人であり至らぬ点があるかもしれないことを伝えておけば、お客様との前提を合わせるための「前振り」になります。

 

 

たとえば、最初にこんなことを伝えておく。

「私自身、まだこの業界では新人です。ただ、今日ご覧いただく物件については事前にしっかり調べてきています。もし私だけでは正確にお答えできないことがあれば、その場で会社や上司、専門業者にも確認しますので、気になることは遠慮なく聞いてください」

これを伝えてから案内する。

 

すると、その後、

「すみません!ここだけ正確に確認したいので、会社に一本電話してきますね」

となっても、お客様から見える意味が変わります。

 

突然何度も電話をする営業マンではなく、

「最初に言っていた通り、分からないことをちゃんと確認してくれている営業マン」

になるからです。

 

「電話が入る可能性」も先に伝えておく

そして、私はもう一つやっていました。

それが、

「案内中に仕事の電話が入る可能性があります」

ということまで、先に伝えておくことです。

 

これは、新人だからという話ではありません。

営業マンとして仕事を続けていれば、当然起こることです。

 

今は入社したばかりで、担当しているお客様が一人もいないかもしれません。

でも3か月後、半年後には違います。

  • 複数のお客様を担当するようになれば、お客様から電話が来る。
  • 売主側の不動産会社から連絡が来る。
  • 銀行担当者から電話が来る。
  • リフォーム業者から連絡が来る。
  • 司法書士から確認が入る。

営業マンなのですから、案内中であっても仕事上の連絡が入ることはあります。

だから、それも先に伝えておけばいいのです。

 

たとえば、

「今お手続きを進めている別のお客様の件で、今日、銀行や業者さんから連絡が入る可能性があります。もし途中で電話が入った場合には、申し訳ありませんが2〜3分だけ席を外させていただくかもしれません」

これだけです。

実際に電話が来なければ、それで構いません。

 

大切なのは、

「途中で電話対応が発生する可能性がある」

という前提を、お客様と共有しておくことです。

  

アラームで「電話が入る状況」を作ってもいい

ここまで読んで、

「でも新人のうちは、他のお客様や業者から電話なんてかかってこない」

と思う人もいるでしょう。

 

そこで、私が新人時代にやっていた方法があります。

スマートフォンのアラームを着信音と同じ音で設定しておく方法です。

 

たとえば案内開始から15分、20分後にセットしておく。

アラームが鳴ったら、

「すみません、ちょっとお電話だけ失礼します」

と物件の外へ出て、そのタイミングで上司に業務連絡をします。

 

なぜこんなことをするのかというと、新人のうちは、

「確認した方がいいのは分かっているけど、接客中に抜けるタイミングがつかめない」

ということが起こるからです。

 

会話が続いて、そのまま次の物件へ移動して、気づけば1〜2時間、自分の判断だけで接客を進めてしまう。

それを防ぐために、強制的に一度抜けるタイミングを作ってしまうわけです。

 

  

もちろん、その時点で確認することがなければ、

「すみません、こちらは大丈夫です」

とそのまま接客を続ければいい。

逆に確認したいことがあれば、そのタイミングで上司へ電話する。

そして、これを不自然に見せないためにも、先ほどの

「案内中に仕事の電話が入る可能性があります」

という前振りが効いてくるのです。

 

大切なのはアラームそのものではありません。

新人のうちは、自分の感覚だけに任せず、「一度立ち止まって確認するタイミング」を意図的に作っておく。

そのための一つの方法として、私はスマートフォンのアラームを使っていました。

  

電話対応そのものも、お客様から見られている

そして、もう一つ覚えておいてほしいことがあります。

 

案内中に仕事の電話が入った場合、その電話への対応も、お客様は意外と見ています。

本当の電話だとしても、ダミーで設定した電話だとしても、着信音が鳴ったとき、

「申し訳ありません、今お客様をご案内中ですので、後ほどこちらから折り返します」

と丁寧に発して電話を切る。

 

あるいは、少し緊急性がある内容なら、

「申し訳ありません。2〜3分だけ、電話対応にて失礼します。」

と目の前のお客様に断ってから対応する。

 

こういう姿を見たお客様は、

「この人は、自分が電話したときにもちゃんと対応してくれそうだな」

と感じるかもしれません。

  

つまり、電話が入ること自体、ダミーの電話を設定すること自体が必ずしもマイナスなのではありません。

むしろ、

  • 目の前のお客様への配慮
  • 電話相手への配慮
  • 仕事に対する誠実さ
  • 約束や連絡を大切にする姿勢

こうしたものを見てもらえる場面にもなります。

だからこそ、「電話に出ること」だけを見るのではなく、その前後を含めた立ち振る舞いまで設計することが大切です。

 

業務連絡を減らすのではなく、「不自然に見えない状態」を作る

新人営業マンであれば、

「何度も業務連絡していたら、頼りなく見えるんじゃないか」
「お客様が嫌がるんじゃないか」
「自分が顧客の立場だったら不快に感じる」

と心配するかもしれません。

 

でも、その不安や自分の感覚から業務連絡そのものを減らすのは違います。

分からない。でも聞かない。
不安がある。でも自分で進める。

結果、営業プロセスがズレる。
聞くべきことを聞きそびれる。
伝えるべきことを伝え忘れる。

 

そして案内が終わってから上司に報告して、

「なんで、そのとき電話しなかったの?」

となる。
こちらの方が、はるかに問題です。

 

であれば、新人のうちは先輩・上司の知恵と経験を借りましょう。
何度でも確認して良いのです。

その代わり、

確認することによって、お客様の信頼を落とさない準備までしておく。

そこまで含めた営業マンであって欲しいものです。

 

「何度も確認する新人」より「分からないまま進める新人」の方が怖い

そもそも不動産売買仲介では、扱う物件も、お客様の事情も、住宅ローンも、取引条件も毎回違います。

不動産仲介には、一度覚え切れば終わる1つの「自社商品」があるわけではなく、経験を積んだ営業マンであっても、初めて扱う物件について分からないことはあります。

 

だから、

「確認すること=営業マンとして能力が低い」

ではありません。

一番大きな問題になるのは、分からないのに分かったふりをすることです。

あるいは、

たぶん大丈夫だろう、のまま進めることです。

  

新人営業マンが最初に目指すべきなのは、

何でも一人で判断できる営業マンではなく、分からないことが起きたときに正しく対処できる営業マン

だと思います。

 

分からなければ確認する。
進め方に不安があれば相談する。
見落としがないか経験者に聞く。

そして、それによって席を外す可能性があるなら、先にお客様へ伝えておく。

これだけでも、お客様から見た印象はかなり変わります。

 

まとめ|業務連絡まで含めて「案内前」に準備しておく

新人営業マンにとって、業務連絡は営業を正しい方向へ進めるための手段です。

だから、必要なら何度でもすればいいと思います。

ただし、

「必要になったら、その都度なんとかする」

ではありません。

 

業務連絡が発生することまで想定して、案内前から準備しておく。

 

まず、自分が新人であり、分からないことについては会社・上司・専門業者へ確認して正確に回答することを伝えておく。

さらに必要であれば、別のお客様や業者から仕事の電話が入り、数分席を外す可能性があることも伝えておく。

 

そして実際に確認が必要になったら、

「ここは正確に確認しておきたいので、会社に一本だけ電話してきますね」

と言って “堂々と” 確認すればいい。

 

重要なのは、

業務連絡を減らすことではありません。

業務連絡をしても、お客様が不安にならない状態を先に作っておくことです。

 

営業では、起きてしまったことを後から説明するよりも、起こる可能性のあることを先に伝えておいた方がいい場面がたくさんあります。

新人であることも。
分からないことがあることも。
確認のために席を外すことも。
仕事の電話が入ることも。

全部、先に伝えてしまえばいい。

後から言えば「言い訳」になることでも、前に言えば「前振り」になります。

 

業務連絡そのものだけではなく、

「業務連絡をするとき、自分がお客様からどう見えるのか」

というところまで考えておく。

それも、新人営業マンが早い段階で身につけておきたい営業力の一つではないでしょうか。

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