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「結論から話せ」と言われる本当の理由【不動産売買仲介営業】

#不動産売買仲介#営業

業務連絡をするときに、多くの新人営業マンが必ずと言っていいほど言われる言葉があります。

「結論から話して。」
「で、何が聞きたいの?」
「結局、どうしてほしいの?」

新人の頃、この言葉を言われて落ち込んだ経験がある人も多いのではないでしょうか。

「ちゃんと説明しているのに…。」
「一生懸命話しているのに…。」
「最後まで聞いてくれれば分かるのに…。」

そう思ったことがある人もいるでしょう。

ですが、営業を教える立場になった今だからこそ思うことがあります。

実は上司は、あなたの話を途中で遮りたいわけでも、話し方を否定したいわけでもありません。

「早く判断したい」のです。

今回は、「結論から話せ」と言われる本当の意味について整理していきたいと思います。


多くの新人は、一生懸命説明している

例えば、案内中の業務連絡。

新人営業マンはこんな電話をします。

「お疲れ様です。今お客様をご案内していて、1件目を見ていただいたんですが、最初は外観を気に入っていただいて、その後中を見てもらって、リビングはいいと言っていただいたんですが、奥様は収納が少し気になるみたいで、ご主人は価格がちょっと高いかなと言っていて、それで今2件目に向かっているんですが……」

本人は何も悪気がありません。

むしろ、

「状況を正確に伝えなければ。」

そう思って、一生懸命説明しています。

しかし、この電話を受けた上司は、途中でこう言います。

「で、何を相談したいの?」

すると新人は少し止まり、

「えっと……汗。」

となってしまう。
この光景は、本当によくあります。


上司は現場を見ていない

ここで一度、上司側の立場になって考えてみましょう。

上司は今、

・会社にいるかもしれない
・別のお客様を接客しているかもしれない
・契約中かもしれない
・運転中かもしれない

つまり、
あなたの営業現場をリアルで見ていません。

見えている情報は、
あなたの電話の内容だけ。

だから最初に知りたいのは、
「何が起きたのか」
ではありません。

もっと前に知りたいことがあります。

それは、

「この電話は何の電話なのか。」

ということです。


上司が最初に知りたいのは「要件」

例えば電話が鳴った瞬間、

上司の頭の中では、

「報告かな?」
「相談かな?」
「何かトラブルかな?」
「急ぎかな?」

そんなことを瞬時に考えています。

だから最初に、

「現状のご報告です。」

なのか、

「少しご相談があります。」

なのか、

「お客様への返答について確認したいです。」

なのか、

これが分かるだけで、聞く側の準備ができます。

逆に、それが分からないまま話し始められると、

上司は、

「この話をどう聞けばいいんだろう?」

という状態になります。

つまり、話を理解する前に、

“聞き方”を考えなければならない。

これが非常に疲れるのです。


「結論」とは、結果のことではない

ここで、多くの新人営業マンが勘違いしていることがあります。

それは、[結論=結果] だと思っていること。

だから、

「まだ決まっていません。」
「まだ何も報告できる結果がありません。」

となると、

「結論なんてありません。」

と思ってしまう。
でも、業務連絡でいう結論とは違います。

業務連絡でいう結論とは、

“この電話の目的”

です。

つまり、今のこの電話が

・報告なのか
・相談なのか
・確認なのか
・指示をもらいたいのか

これが結論なのです。
結果が出ていなくても構いません。

むしろ営業中なのですから、結果が出ていないことの方が普通です。


「何を聞きたいか」が結論になる

例えば、

悪い例。

「今、お客様がちょっと迷っている感じで……」

この話を受けた上司は、

「それで?なに?!」

となります。

一方で、こう変えるだけで印象は全く変わります。

「次の進め方について相談です!」

この一言だけで、上司は、

「なるほど、進め方を一緒に考えればいいんだな。」

と理解できます。

さらに、

「買付を書いていただくべきか相談です!」

ここまで言われれば、
頭の中で必要な情報を整理しながら聞くことができます。

つまり、

結論とは、話のゴールを先に教えること。

なのです。


「結論から話す」は、相手への思いやり

ここまで読むと、「結論から話す」というのは、
話を短くする技術ではないことが理解できたかと思います。

しかし、伝えたい本質はそこではありません。

結論から話すということは、

相手が判断しやすいように、話の入り口を作ること

なのです。
営業という仕事は、常に相手が存在します。

お客様もそう。
上司もそう。
仲介業者もそう。
銀行担当者もそう。

そして、仕事ができる営業マンほど、

「自分が何を話したいか」ではなく「相手は何を知りたいか」

から話し始めます。
この違いが、営業力の差になっていくのです。


なぜ新人は、時系列で話してしまうのか

「最初にお店へ来ていただいて、それから資金計画のお話をして、次に1件目をご案内して、その後コンビニで休憩して……」

人は、自分が経験した出来事を思い出すとき、時間の流れに沿って記憶を整理するからです。

つまり、本人の頭の中では整理されているのです。

しかし、繰り返す通り、
電話を受けている上司は、その場にいません。

あなたと同じ時間と空間を共有していません。
だから時系列で説明されても、

「結局、何が問題なのか?」が見えてこない。

ここに、大きなズレがあります。


上司が知りたいのは「出来事」ではなく「判断ポイント」

例えば、お客様が購入を迷っているとします。

新人営業マンは、

「1件目は外観を気に入っていて、そのあと2件目も見ていただいて、移動中の車の中でご主人が……」

と説明を始めます。
ですが、上司が最初に知りたいのはそこではありません。

知りたいのは、

  • 今、営業はどの局面なのか?
  • 何が障害になっているのか?
  • 営業マン本人はどう考えているのか?
  • 何について判断を求められているのか?

この4点です。

つまり、上司は出来事を聞きたいのではなく、

「判断材料」を集めたいのです。

だからこそ、

「ごめん、結論から話して!」

と言うのです。


「全部説明しなきゃ」が、かえって伝わらない

新人営業マンには、こんな心理を持つ人も多いです。

「情報が足りないと怒られるかもしれない。」

だから、今、知っていること、今起こっている状況を全部話そうとする。

しかし!

その結果、必要な情報と不要な情報が混ざってしまい、
一番大切なことが埋もれてしまいます。

これは、お客様への説明でも同じです。

例えば住宅ローンの説明で、
ローン制度の成り立ちから話し始める営業マンはいません。

お客様が知りたいのは、

「私たちは借りられるのか。」
「月々いくらなのか。」
「何を準備すればいいのか。」

だから、その順番で説明します。

業務連絡も同じです。
相手が知りたい順番で話す。

それが、結論から話すということです。


実は、一番整理されるのは自分自身

ここまで、「上司が分かりやすい業務連絡」について話してきました。

その上で、本当のメリットは別のところにあります。

結論から話そうとすると、自分の頭の中で、

・今、自分は何に困っているのか
・何が分からないのか
・何を確認したいのか

を整理しなければ話せません。

つまり、

結論から話そうとする行為そのものが、思考を整理するトレーニングになるのです。

営業とは、目の前のお客様だけを相手にする仕事ではありません。

状況を整理し、優先順位をつけ、
次の一手を考え、相手に伝える仕事です。

だからこそ、

業務連絡の質が高い営業マンは、
商談も整理されています。

逆に、
業務連絡が整理できない営業マンは、
お客様への説明も整理できていないことが少なくありません。


「結論から話せ」は、営業力そのものを鍛える言葉

「結論から話せ。」

と言われると、話し方を注意されたような気持ちになるかもしれません。

ですが、本質は違います。

この言葉は、

「相手が判断できる話し方を身につけよう。」

という意味です。

営業とは、相手に分かりやすく伝える仕事です。

上司への報連相も、
お客様への提案も、
住宅ローンの説明も、
契約内容の説明も、

すべて同じです。
相手が知りたい順番で話す。
判断しやすいように情報を整理する。

だから私は、新人営業マンにはいつもこう伝えています。

「結論から話してください。」

それは話を短くして欲しいからではありません。

あなたが何に困っていて、何を聞きたくて、私に何をしてほしいのか。

それが最初に分かれば、
私はもっと早く、
もっと正確に、
あなたを助けることができるからです。

そして、その積み重ねが、
結果として、お客様を助ける営業へとつながっていくのです。

この記事の著者

関根 祐太

株式会社Re-Branding 代表取締役
不動産 売買仲介営業 専門/研修講師
 
不動産をはじめ10業種以上の営業現場経験を経て、2023年に株式会社Re-Brandingを設立。1on1などを通して社員一人ひとりの本音や課題に向き合い、組織力を強化する支援を行う。離職率40%削減や売上140%向上といった成果を創出。
 
【専門分野】
不動産売買仲介/離職防止と組織力強化/営業プロセス改善
  
「一人ひとりの本音に向き合い、課題の本質を共に探り、解決へ導く」ことを信条に、企業の未来を共に形作るパートナーとして活動中。

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