タスクが終わらない営業マンが、最初に見直すべきこと【不動産売買 仲介営業】
不動産仲介営業をやっていると、
「タスク処理が追いつかない」
「常に何かに追われている」
「準備が間に合わない」
こういう状態になることがあります。
そして、多くの営業マンは、
まずこう考えます。
「もっと処理を速くしないといけない」
「もっと効率よく動けるようにならないといけない」
もちろん、それも大事です。
ただ、現場を見ていると、
本当に問題なのは、
“処理速度”ではないケースがかなり多いんです。
そもそも、不動産営業はタスクが多い仕事
まず前提として、
不動産仲介営業は、
かなりタスク量が多い仕事です。
例えば、
・案内準備
・お客様との事前連絡
・物件確認
・内見手配
・住宅ローン事前審査
・金融機関との連携
・買付対応
・契約準備
・ローン本審査
・火災保険や司法書士との連携
・決済準備
・引き渡し対応
さっと列挙したこれだけでもかなりの量があります。

さらに、
・追客
・連絡が止まったお客様対応
・キャンセル案件
・クレーム対応
なども入ってくる。
つまり、
そもそも暇な仕事ではありません。
だから新人営業マンほど、
「もっと処理能力を上げなきゃ」
と思いやすい。
でも、
ここで一度考えてみてほしいんです。
本当に、“処理速度”だけの問題なんでしょうか。
タスクが増えている原因は、本当に「量」なのか
実際の現場を見ると、
追われ続けている営業マンには、
ある共通点があります。
それは、
案内が終わった後に、
対応事項が大量発生していることです。
例えば、
・予算が固まっていない
・次回見る物件条件が曖昧
・お客様の不安を聞けていない
・主導権を握れていない
・次の約束が曖昧
・確認事項が整理されていない
こういう状態で案内を終えると、
帰社後に、
「この物件も見たいです」
「やっぱりエリア変えたいです」
「ローン大丈夫ですか?」
「家族が反対してます」
「他社でも見てます」
「ハザード気になります」
など、
追加対応がどんどん増えていきます。
すると、
追加資料
追加確認
追加提案
追加メール
追加案内
が発生する。
つまり、
“後からタスクが噴き出している”
状態なんです。

タスク処理が遅いというより、「曖昧」が多い
ここはかなり重要です。
結局、
タスクが増え続ける営業マンは、
お客様との案内の中で、
“白黒をつけ切れていない”
ケースが多いんです。
例えば、
・この物件は「あり」なのか「なし」なのか
・来週もう一度見るのか、見ないのか
・このエリアで行くのか、変えるのか
・その不安は確認すべきなのか、不要なのか
・誰かに相談する必要があるのか、ないのか
・何を次回までに確認するのか
ここが全部曖昧なまま終わる。
すると、
案件が前に進みません。
結果として、
・保留
・検討中
・様子見
・とりあえず比較
みたいなお客様ばかり増えていく。
当然、
追客タスクも増えます。

で、
時間をかけて追いかけていたのに、
「実は他社で決まりました」
となる。
これは、
現場では本当によくあります。
「整理できていない案内」は、お客様も疲弊する
例えば、
毎日SUUMOを見ていて、
不動産情報にも詳しく、
営業マンの話をほとんど聞かず、
「この物件調べて」
「こっちは?」
「来週これ見たい」
「やっぱりあれやめた」
と振り回されるお客様がいたとします。
もちろん、
お客様に悪気があるわけではありません。
ただ、
案内の中で、
・何を優先するのか
・予算をどう考えるのか
・どこまでを見るのか
・何を比較軸にするのか
ここを整理できていないと、
営業マン側のタスクだけが増え続けます。
他にも、
本来は5,000万円前後の予算感だったのに、
予算整理が曖昧なまま案内を終えた結果、
「5,500万円も気になります」
となり、
また資料準備、
また物件確認、
また比較整理が発生する。
あるいは、
案内中に、
お客様が実はハザードをかなり気にしているタイプだと把握できておらず、
買付後にその件で不安が噴き出し、
対応に追われる。

これも、
もっと早い段階で聞けていれば、
防げた可能性があります。
つまり、問題は、“タスク量”
そのものというより、
案内中に整理し切れていないことで、
後から対応が増えていることなんです!
一番リソースを割くべきことは何か
営業として、
絶対に外してはいけないのは、
・買付
・契約
・決済
など、
売上に直結するタスクです。
ここは、
どれだけ忙しくても、
優先順位を下げられません。
逆に、
最も疲弊しやすいのが、
・止まった案件の追客
・連絡が返ってこないお客様対応
・キャンセル案件
・クレーム処理
です。

もちろん、
会社としては追客を求めます。
広告費もかかっていますし、
接点を持つにもコストがかかっている。
だから、
「追え」
と言われるのは当然です。
でも現実問題、
1回目の案内で次につながらず、
一度止まった案件が戻ってくる確率は、
かなり低い。
理由は色々あります。
・信頼を得られなかった
・相談相手として弱かった
・他社に流れた
・そもそも温度感が低かった
など。
もちろんゼロではありません。
ただ、
かなりエネルギーを使う割に、
成果へつながりにくいのも事実です。
売れている営業マンと、売れていない営業マンの「タスクの違い」
例えば、
売れている営業マンと、
売れていない営業マンがいたとして、
夜、
同じくらい遅くの時間まで残業していたとします。
一見すると、
どちらも同じくらい忙しそうに見えるかもしれません。
でも、その中身はかなり違うはずです。
売れていない営業マンは、
・止まった案件の掘り起こし
・温度感の低い顧客の追客
・再確認、再々確認
・修正やクレーム対応
など、
本人の中でも、
どこか気が乗らないと感じているタスク
が増えていきます。
一方、
売れている営業マンも、
当然大変です。
ただしそのタスクは、
・契約準備
・決済準備
・次回案内
・事前審査
・前に進むための整理
など、
“売上につながるタスク”
として積み上がっている。

この違いはかなり大きいです。
同じ忙しさでも、
精神的な疲弊感が全然違う。
当然、明日の営業時の精神状態も同じではないでしょう。
タスク処理速度には、限界がある
ここを勘違いしてはいけません。
タイピング速度には限界があります。
メール返信速度にも限界があります。
AIを使ったとしても、確認して送るまでには時間がかかる。
印刷機の印刷速度にも限界がある。
車の移動時間にも限界がある。
契約業務の量も、基本的には減りません。
つまり、
“タスクの処理速度”
だけでは、
根本解決しないんです。

では、
何が差を生むのか。
それが、「案内の精度」です。
案内の精度が高いと、タスクが「前に進む」
例えば、
・予算が整理されている
・エリアが整理されている
・懸念点が整理されている
・次回見る物件が決まっている
・次回日時も決まっている
・お客様が営業マンを信頼している
こういう状態だったらどうでしょうか。
発生するタスクは、
“前に進むためのタスク”
だけになります。
だから疲弊しにくい。
逆に、
・不安が整理されていない
・次の約束が曖昧
・主導権がない
・信頼が弱い
この状態だと、
止まる案件が増える。
すると、
追客、
再提案、
確認対応、
修正対応、
クレーム対応が増えていく。

結果、
永遠にタスクが減らない状態になります。
「タスクが終わらない」の見方を変える
もちろん、
処理能力向上も大事です。
でも、
順番を間違えてはいけない。
本当に見るべきなのは、
「なぜそのタスクが発生したのか」
です。
・案内で聞けていなかったのか
・整理できていなかったのか
・不安を拾えていなかったのか
・次のステップを固められていなかったのか

ここを見ない限り、あなたはずっとタスクに追われ続けます。
不動産営業は、「案内後」ではなく「案内中」で決まる
結局、不動産仲介営業は、
帰社後に頑張る仕事というより、
案内中に、
どれだけ整理できたか。
どれだけ不安を聞けたか。
どれだけ次へ進む状態を作れたか。
ここで、
その後のタスク量がかなり変わります。
だから、
「タスクが終わらない」
と感じた時ほど、
まず見るべきなのは、
処理速度ではなく、
“案内の精度”
なのかもしれません。
