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コミュニケーション

『ズレているのは自分だった?』成果を上げるための前提確認と伝え方の極意

#コミュニケーション#プレゼン#伝え方#営業

営業の現場で、こんな経験はありませんか?

  • 「お客様に話が伝わっていない気がする」
  • 「こちらの提案に興味を示してもらえない」
  • 「話していても心が通っていないと感じる」

こうした状況に直面したとき、多くの営業マンが「もっと良い話し方を学ぼう」と考えます。

しかし、それ以前に確認すべき重要なポイントがあります。それが、「お客様との前提条件のズレ」です。

さらに、提案内容をお客様に伝える際の「心理的安全性」も欠かせない要素です。この2つのポイントを見直すことで、営業成果を劇的に変えることができます。

今回の記事では、以下のテーマを軸に具体的な解決策をお伝えします。

  1. 前提条件を合わせることで信頼を築く方法
  2. 心理的安全性を整え、効果的に伝えるためのテクニック

前提条件を合わせるとは何か?

営業マンがお客様と話すとき、無意識のうちに「この内容は理解されているだろう」「こういう状況だろう」と思い込んでいませんか?

例えば:

  • 「前回の話は覚えているだろう」
  • 「この商品が自分に必要だと気づいているだろう」

しかし、実際にはお客様の理解や状況はさまざまです。

そのため、前提条件がズレたまま話を進めると、次のような問題が生じます。

前提条件のズレがもたらす失敗例

  1. 知識や情報のズレ
    営業マンが「手続き方法については当然知っているはず」と、一部分を省略して話すと、内容が伝わらず、「この人の話はわかりにくい」「端折られている気がする」「不親切な人」と思われてしまいます。
     
  2. 心境や状況のズレ
    • 例: 前回の商談で前向きだったお客様が、家族と相談する中で購入をためらい始めた。
    • これに気づかないまま「購入するだろう」と話を進めると、最後に断られるリスクが高まります。

このようなズレを防ぐために以下の点を意識すると良いでしょう。

前提条件を合わせる3つのステップ

①現状をヒアリングする

お客様の状況や考えを把握するための質問を積極的に行いましょう。

例えば:

  • 「前回お話しした内容について、追加でご検討されたことはございますか?」
  • 「この1週間でご家族とどんなお話をされましたか?」

これにより、お客様の最新の考えや状況を確認できます。

②すり合わせを行う

お客様の認識と営業マンの考えを一致させるために、「確認する」姿勢が大切です。

  • 「ここまで私がご提案した内容で、何かご不明点はありませんか?」
  • 「ご希望の条件に沿っているか、もう一度確認させていただきたいです。」

この一手間が、信頼関係を深めます。

③ 柔軟に説明を調整する

お客様の知識や興味に合わせて説明の深さを変えます。

  • 初めてのお客様には基礎的な説明を。
  • 詳しい顧客には、具体的なメリットや差別化ポイントを。

これにより、伝えたい内容が的確に届くようになります。

心理的安全性を整える重要性

前提条件を合わせても、心理的安全性が保たれていなければ、お客様は心を開きません。重要なポイントや本音を引き出すためには、安心感のある環境を整える必要があります。

心理的安全性とは?

心理的安全性とは、お客様が「この人になら安心して話せる」と感じる状態です。この状態が欠けていると、次のような行動を取られます:

  1. 表面的な返答しかもらえない
  2. 建前だけのやり取りに終始する
  3. 保守的な選択肢に逃げられる

これでは、提案が相手に響くことはありません。しっかりと相手に伝えたいことが伝わる、相手が考えていることを深く聞き出すために意識するポイントがあります。

心理的安全性を作るための3つのポイント

① 信頼を生む基本を整える

挨拶や礼儀、言葉遣いなど、当たり前のことを丁寧に行うだけでも、お客様があなたに対して抱く心理的安全性は高まります。

② 環境を整える

例えば、お子様がいるご家族がとすると、お子様がグズってしまっている状況では気持ちがお子様に向いてしまい、安心安全な気持ちで向き合うことは難しくなるでしょう。

他には、次の予定が差し迫っている状況で、「あと5分で出なければいけない」という状況であれば、そこから深い話をするのも現実的では無いかもしれません。

いずれにせよ、こうした環境では、お客様の集中力が途切れ、重要な話を聞いてもらうことは難しいでしょう。気持ち的にリラックスできる状況・環境を意識的に作ることが大切です。

③ 前置き・枕言葉を活用する

深い質問や重要な話を切り出す前に、必ず「前置き」を添えましょう。

  • 「少し踏み込んだ質問をさせていただきますが、大丈夫ですか?」
  • 「ここから少し重要な話をさせていただきます。」

これにより、お客様に受け入れる準備を促し、スムーズなコミュニケーションが可能になります。

前提条件と心理的安全性を整えた「伝え方」の技術

相手に伝わる話し方を実現する3ステップ

1. 質問の質を上げる

  • 相手の状況や背景を考えた上で質問を投げかける。
  • 例: 「この1週間でご検討された中で、新たに感じた懸念点はありますか?」

2. 本音を引き出す環境を整える

  • 安心感のある場所、時間を選ぶ。
  • 心理的安全性が確保された後、枕言葉を使い、慎重に話を進める。

3. シンプルで具体的に伝える

  • 難解な言葉や専門用語を避け、お客様の理解度に合わせて説明する。

まとめ:明日から実践すべき3つの行動

  1. 事前にお客様の状況を確認するヒアリング質問を準備する
  2. 心理的安全性を意識して、商談環境を見直す
  3. 深い話に進む前に、枕言葉で橋渡しをする

お客様との前提条件を合わせ、心理的安全性を整えたコミュニケーションは、営業成果を大きく変えます。

まずは、できるところから始めてみてください。あなたの行動が、お客様との信頼を深め、成功への第一歩となるでしょう。

この記事の著者

関根 悠太

株式会社Re-Branding 代表取締役
営業コンサルタント/社外1on1研修トレーナー /ブランディングマネージャー
「AIでは代替できない言語化の力」で、中小企業の離職率改善と売上拡大を支援する専門家
 
大学中退後、10業種以上の現場経験を経て、培った実践力と課題解決力を武器に2023年に株式会社Re-Brandingを設立。「社長と社員の翻訳機」として、経営者のビジョンを明確に言語化し、社員一人ひとりの本音や課題を引き出し、双方の橋渡しをする役割を担っている。特に、営業改善と組織力強化を通じて企業の成長を加速させる支援を行う。
 
主な実績:
・離職率を40%削減し、採用育成コストを年間2000万円削減
・営業改革により売上140%向上を達成
・セミナー販売成約率70%超、クライアントが国際的な大会でグランプリを獲得
 
専門分野:
離職防止と組織力強化・営業プロセスの改善・言語化を通じた企業ブランディングと課題解決
 
「一人ひとりの本音に向き合い、課題の本質を共に探り解決へ導く」独自のアプローチで、クライアント企業の成長を支援中。

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