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「姿勢」と「行動」を分けて考える:目標達成に不可欠な思考法

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営業や仕事を始めたばかりの新人にとって、目標設定は重要なステップです。しかし、目標を持つだけでは、その目標に到達できません。「契約を1件取る」や「今月中にアポイントを10件取る」などの目標は設定しても、実際にどう行動すればそれを達成できるのかが不明瞭であることが多いのです。

そこで、「姿勢」と「行動」という二つの概念を理解することが鍵となります。

営業活動で成果を出すには、「どんな姿勢で仕事に取り組むか?」と「具体的に何を行うか?」の両方が必要です。しかし、多くの営業マンはこの二つを混同してしまいがちです。

例えば、「お客様に誠実に接する」という姿勢は重要ですが、これを具体的な行動に落とし込まなければ、ただの心の持ち方で終わってしまいます。行動が伴わなければ、目標は単なる願望で終わり、成果には結びつきません。

この記事では、目標を達成するために「姿勢」と「行動」を明確に分け、どのように具体的な行動計画に変えていけばよいのかを解説します。新入社員や営業経験の浅い方でも、明日から実践できる内容を提供し、確実な成長につなげます。

目標設定の基本:まずは「目標」って何?

目標とは、達成したい結果やゴールのことです。しかし、目標はただ設定するだけではなく、それに向かって進むための具体的な計画が必要です。目標設定が明確でないと、自分がどこに向かっているのかが分からず、モチベーションが低下したり、行動にブレが生じたりします。

例えば、「今月中に契約を1件取る」という目標は一見シンプルで分かりやすいものです。しかし、この目標だけでは、どのようにその契約を取るのか、具体的な行動が見えません。つまり、目標を達成するための道筋が不明確なのです。

営業マンとして目標設定をする際には、次の3つのポイントに注意することが大切です。

  1. 目標は具体的であること
    「1ヶ月でアポイントを10件取る」というように、具体的な数や期限を明示します。
     
  2. 測定可能であること
    目標達成の進捗が確認できるように、目標は数字やで測定可能であるべきです。
     
  3. 達成可能で現実的であること
    あまりにも非現実的な目標は、達成できないばかりか、モチベーションを低下させてしまいます。
    ただの空元気で非現実的な目標にならないようにしましょう。

目標は最終的なゴールですが、そこに至るためのプロセスがなければ、そのゴールにたどり着くことはできません。

 

姿勢と行動の違いとは?営業マンが最初に理解すべきこと

「姿勢」と「行動」は、似ているようで実は全く異なる意味を持ちます。

営業においても、この二つを区別して考えることが極めて重要です。姿勢とは、仕事や顧客に対してどのような心構えで臨むかを示します。一方、行動とは、目標を達成するために具体的に何をするのかを指します。

より詳しく見ていきましょう。

姿勢とは何か?

姿勢とは、営業活動においてどのような心持ちで仕事に取り組むかという「内面的な姿勢」のことです。

例えば、「お客様に誠実に接する」「顧客のニーズを優先する」「ご提案をしっかりやり切る」というものがそれに当たります。姿勢は大切な基盤であり、営業マンとしての信頼や関係性を築く上で欠かせません。

なぜなら、姿勢はあくまで心の持ち方であり、具体的な行動に変えなければ、成果を生み出すことはできないからです。

行動とは何か?

行動とは、姿勢に基づいて具体的に取るアクションのことです。

例えば、「1日5件のテレアポを行う」「案内後2時間以内にお礼のメールを送る」といったように、数値化・具体化された明確なステップを指します。行動は目標達成に向けて実際に実行できるものであり、その進捗を確認することができます。

行動を具体化することで、目標に向かって着実に進んでいるかどうかが明確になります。

姿勢と行動の違いを理解することが重要な理由

結局のところ、姿勢と行動を混同してしまうと、曖昧な目標設定と行動計画に終始してしまうのです。

たとえば、「お客様に良い印象を与える」「元気にご案内する」「今日はひたすら電話する」という姿勢だけを目標にしてしまうと、具体的に何を、どうすればよいのかが分からず、最終的には自分がこの接客でどれだけ前に進んでいるのか、今日1日で何が達成されたのかが見えなくなります。

  • 「ひたすら電話する」とは、何時間で何コールすることを指しているのでしょうか?
     
  • 「元気にご案内する」とは、一体、何をもって「元気にご案内できた!」と言い切れるのでしょうか?
     
  • 「お客様に良い印象を与える」とは、どこでお客様に良い印象を与えたと確信を持って言えるのでしょうか?

このような問いを立ててみると明らかなように、具体的な行動に落とし込めていないと評価軸が曖昧になり、何が達成されたのか不明確なまま、終わってしまうのです。

 

姿勢から行動へ:具体的な行動目標の作り方

営業やビジネスにおいて、「姿勢」や「心構え」は重要な要素です。しかし、それだけでは目標を達成するために必要な行動を引き出せません。

つまり、姿勢は大切ですが、それを具体的な行動に落とし込まなければ、営業活動の成果は上がらないのです。この章では、姿勢を具体的な行動に変える方法について解説します。

姿勢を確認する

最初に、自分が仕事や営業に対してどのような「姿勢」を持っているかを明確にします。例えば、「お客様に誠実に接する」という姿勢は、多くの営業マンが持つ基本的な考え方でしょう。

この姿勢は大変重要ですが、姿勢だけでは具体的な成果には直結しません。なぜなら、誠実に接するという姿勢があっても、それをどのように行動に変えていくのかが曖昧なままだと、何をすべきかが不明確だからです。

姿勢を行動に変える

次に、この姿勢を具体的な「行動」に落とし込みます。行動に変換するには、姿勢を基に「何を、いつ、どのように行うか」を明確にする必要があります。

例えば、「お客様に誠実に接する」という姿勢を持っている場合、これを具体的な行動に変換するためには、「お客様に誠実に接する」という姿勢に対して

「そのために、具体的に何するの?」
「そのために、今の自分が出来ることは?」

と自分自身に問いかけてみると、具体的な行動まで見えてくるでしょう。

この問いをもとに考えてみると、以下のような具体的な行動が見えてきます。

  • 「お客様に笑顔で挨拶する」
    これは第一印象を良くするための基本的な行動です。
    更に具体的にすると「毎回お客様に最初の5秒以内に笑顔で挨拶する」と設定することができます。
     
  • 「案内後2時間以内にお礼のメールを送る」
    お客様との関係を深めるための具体的なアクションです。
    この行動は、お客様に対する誠実さを示す一つの方法です。
     
  • 「お客様の要望や懸念点をリスト化し、毎回商談の前に確認する」
    相手に寄り添う姿勢を行動に変えるためには、要望を忘れずに確認し、商談で正確に応えることが必要です。
     

このように、姿勢を行動に変換する際は、目に見える形で具体的なアクションプランを設定し、その行動をいつ、どのように実行するかまで明確にすることが大切です。

行動を測定可能にする

姿勢を行動に変えたら、その行動がどれだけ実行できたかを測定する必要があります。測定可能な形にすることで、進捗が確認でき、改善も容易になります。

たとえば、先ほどの「案内後2時間以内にお礼メールを送る」という行動では、実際にどれだけの件数でメールを送ったかを記録することが重要です。こうしてデータを収集し、どれだけ行動が実行されているかを数字で把握することで、次の改善点を見つけることができます。

この際も、自分自身に、「いつまでにやるの?」「どのくらいの量をやるの?」と問うことで、測定可能な目標が見えてきます。

また、測定を通じて、目標の達成度を具体的に確認することができるため、営業マン自身も「やるべきことができているか」をしっかりと認識できます。これにより、姿勢を持つだけでなく、その姿勢を行動に変え、さらにその行動がどの程度成果に結びついているかが明確になります。

目標設定と行動計画の具体例

特に新入社員や営業経験の浅い人にとって、目標設定や行動計画は最初は難しく感じるかもしれません。そこで、分かりやすい具体例を通じて、どのように目標を設定し、それに基づいて行動計画を立てるのかを見ていきましょう。

例:1ヶ月の目標、1週間の目標、1日の目標を繋げる

例えば、ある新入社員が「今月中に3件の契約を取る」という目標を立てたとします。これを達成するためには、目標を段階的に分解し、それぞれに対して具体的な行動を設定することが重要です。

1ヶ月の目標】

  • 目標: 今月中に3件の契約を取る
  • 姿勢: 誠実かつ迅速に対応し、常にお客様の立場に立って提案を行う
  • 行動: 毎日5件のテレアポと、1週間に3件の訪問を行う

1ヶ月単位の目標は、「何を達成したいか」という最終的な成果を見据えます。そして、その目標に基づいて、自分がどのような姿勢で取り組むのかを明確にします。次に、具体的にどのような行動をすればその目標に向かって進むのかを決めます。

【1週間の目標】

  • 目標: 今週中に少なくとも1件の契約を取り、5件のアポイントを取得する
  • 姿勢: お客様のニーズを第一に考え、丁寧なヒアリングを心掛ける
  • 行動: 1日5件のテレアポ、週に最低3件の訪問を行う

1週間単位での目標を立てることで、月間目標を達成するために必要な進捗を管理しやすくなります。1ヶ月の目標を達成するために、1週間でどれだけ進める必要があるかを細かく計画します。さらに、毎日の行動がどれだけの成果に結びついているかを確認しやすくなります。

【1日の目標】

  • 目標: 今日のテレアポで少なくとも1件の訪問アポイントを取る
  • 姿勢: 自分から積極的にお客様との接点を作り、信頼関係を構築する
  • 行動: 5件のテレアポを行い、1件の訪問アポイントを確保する

1日の目標は非常に具体的で、今すぐに行動に移せるように設定します。この目標は、1週間の目標を達成するための一歩です。日々の行動が1週間、そして1ヶ月の目標にどう繋がっているのかを意識することで、営業活動のモチベーションも維持しやすくなります。

このように、1ヶ月、1週間、1日と目標を段階的に分解し、それぞれに対して具体的な行動計画を設定することで、目標達成への道筋が明確になります。「誠実に接する」という姿勢だけでも、具体的にどう行動に反映させるかを考えることで、日々の営業活動が明確になります。

 

なぜ具体的な行動目標が営業力を高めるのか?

自分自身を導けなければ顧客も導けない

営業マンとして顧客を導くためには、まず自分自身に対して明確な行動目標を持つことが重要です。自分に対して明確な行動目標を持てる人ほど、営業現場でも成果を上げやすいです。

逆に、自分に対して抽象的な行動計画しか立てられない人は、顧客に対しても同様に、明確な指示や行動計画を示すことができません。

なぜでしょうか? 

例えば、お客様に対して「次のステップに進むために何が必要か」を伝える際にも、自分自身に対して明確な行動計画を持つことができなければ、顧客にも抽象的な指示しか与えることができず、行動を導けないからです

その結果、顧客は迷い、商談は進展しなくなってしまいます。想像の通り、契約は獲得できず、営業マンとして失格の一途を辿ることになります。

つまり、常に自分自身の行動計画を明確に掲げ、その通りに行動できるようになれば、自然と顧客に対しても明確で適切なアドバイスや行動指示を与えることができるようになる、ということです。

「この物件で進めるには、明日までに旦那様と〇〇と□□を決めていただく必要があります」
「ご相談いただいている件について、明日の10時にお電話お待ちしております」
「金融機関への提出書類を20日(金)午前中までに到着するように返送お願い致します」

このように、一つ一つの行動を明確に示すことで、顧客を導いていくことが営業マンの仕事です。

明確に伝え導いていくためには、まず行動計画を日々明確にして、自分自身を目標達成へ導いていくことで、顧客にも躊躇なく伝えていくことができるでしょう。
 

結論:具体的な行動目標が営業マンの成長を加速させる

姿勢と行動を混同せず、具体的な行動目標を設定することは、営業マンとしての成長を加速させます。抽象的な目標ではなく、測定可能な行動目標を持つことで、何をすべきかが明確になり、結果として成果を上げやすくなります。

目標を設定する際には、1ヶ月、1週間、1日の各段階で目標を細分化し、それに基づいた具体的な行動を設定することが重要です。さらに、姿勢を明確にして、それを具体的な行動に変えることで、営業活動がより効果的になり、成果を上げやすくなります。

営業マンとして顧客を導き、成功するためには、まず自分自身に対して明確な行動計画を持つことが必要不可欠ですから、具体的な目標設定を意識し、日々の営業活動を改善していきましょう。

この記事の著者

関根 悠太

株式会社Re-Branding 代表取締役
  
中小企業の利益を増やす:営業コンサルタント
AIには真似できない:ブランディングクリエイター
  
1990年生まれ、福島県出身。大学中退後、10業種以上にわたる多彩なキャリアを積み、現場経験を通じて培った問題解決力を武器に2023年に株式会社Re-Brandingを設立。
 
「パートナー型コンサルティング」の手法を用いて、クライアント企業と深い信頼関係を築き、持続的な成長を支援。独自の「眼前可視化」というコンサル技術を駆使し、クライアントが自らの課題の本質を理解し、納得のいく解決策を導き出すプロセスに定評がある。
 
従来のコンサルの枠を超え、クライアント企業やチームの一員として深く関わることで、買取店を出店10ヶ月で売上1億超、60万円の講座販売成約率が70%超、ミスコン世界大会でグランプリ獲得、不動産会社の離職率を40%減少させ採用育成費を2000万円削減するなどの成果を創出している。

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