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売れている営業マンが「定時退社」を目標にしない理由

#定時退社#自己啓発

営業という仕事は、単なるタスク処理ではなく、顧客との信頼関係を築くことが根幹にある仕事です。

しかし、日報など日々の振り返りを見ていると「定時退社」が目標として書かれていることが多々あります。もちろん、効率的にタスクをこなし、残業せずに定時に帰ることは重要です。しかし、それが営業の本質とはかけ離れている可能性があります。

この記事では、営業マンとして本質的な目標設定と行動計画について記していきます。

 

営業の本質を見誤る「定時退社」という目標

「定時退社」を目標にしてしまうことの問題点は、それが手段であって、目的ではないという点です。

そもそも、営業の目的は何でしょうか?

それは、顧客の課題を解決し、信頼関係を築くこと。そして、最終的には売上を上げることです。定時退社を目標にすることで、顧客との接点や問題解決を後回しにしてしまうことが多々見受けられるのです。

営業マンであるあなたが一日を終える時に「何を達成したか?」「顧客にどんな価値を提供できたか?」 

それが真の評価ポイントです。

定時退社を達成することが、顧客からの信頼獲得と売上増加に繋がるのか?という視点で考える必要があるでしょう。

定時退社を掲げる人が売れていない理由

ここで考えてみてください。なぜ「定時退社」の目標を掲げる人は売れていない、と言われているのか?

売れている営業マンを観察すると、必要なタイミングでしっかり顧客と向き合い、適切なフォローアップを行っていることに気付きます。彼らは、顧客に求められることをしっかり聞き取り、次のステップに進むためのアクションを明確にしているため、顧客と不要なやり取りがありません。

次にやることが明確であり、顧客にも明確に伝えて理解を生んでいるため、やるべきことが双方共に常に明確なのです。

逆に、定時退社を目標にしている人は、営業の本質を見誤っている場合も多く、顧客とのコミュニケーションが不十分で、次のステップに必要な情報が揃えることができていないケースが多いです。その結果として、本人でも気づかぬ「無駄な作業」に時間を費やしているのです。

「売れている人ほど定時に帰る」と言いますが、これは効率よく仕事を進めているからなのです。

ただし、それは「定時退社」を目標にしているからではなく、顧客に対して必要な対応を確実に行っている、その結果として、早く帰れるのです。トップセールスと言われる売れてる営業マンは、メールを打つスピードが世界一早い訳でも、売れている人の時だけ印刷機が2倍の速さで動くわけでもないのです。

つまり、効率的に業務を進めるためには、まず「顧客接点の質」を見直すことが重要であり、「本当にやるべきことは何か?」「この顧客にとって必要なことは何なのか?」を見極める力を持つことで、不要な業務を減らし、残業せずに済む、と言えるのではないでしょうか。

 

成功する営業マンが意識すること

繰り返しますが、営業の本質は、顧客との信頼を築くことであり、その結果として商品・サービスを購入いただくことで売上を増やすことです。そのためには、次の3つのポイントを押さえておく必要があります。

顧客接点を最優先に考える

新規顧客との反響対応やアポイントは、あなたの成績に直結します。

例えば、定時退社の直前に反響があっても、「これ以上仕事を増やしたくない」と思ってしまうかもしれませんが、その接点こそが、次の売上に繋がる可能性があるのです。 定時退社を目標としている場合、無意識的にこの接点を疎かにする可能性は否めません。

いかなる状況でも顧客がどのような不安や疑問を持っているかを正確に聞き出し、適切に対応することで、次の商談がスムーズに進む。その小さな意識と積み重ねが、業務効率を改善させていきます。

プロフェッショナリズムを持つ

プロ意識と聞くと、「休みの日にも働く」「自分の時間を犠牲にする」といったイメージがあるかもしれませんが、ここで言いたいのはそういうことではありません。むしろ、効率よく、効果的に業務を進め、結果として顧客に最大限の価値を提供し、同時に自分自身の時間も大切にするという意味でのプロ意識です。

トップセールスの人たちは、効率的に業務を進めることで自然と定時に退社できています。彼らは、顧客との信頼関係を築き、必要な情報を的確に収集し、無駄な作業をしないことで、業務を効率的に進めているのです。これこそが、プロフェッショナルとしての本当の姿であり、時間を犠牲にすることなく、高い成果を上げることができるのです。

成功体験を積み重ねる

営業マンとしての自信は、小さな成功体験の積み重ねによって生まれます。今日一日の業務で何を達成できたかを振り返り、そこから何を学んだのかを確認しましょう。その際、単に「タスクを早く終えることができた」というだけでなく、「顧客に新築戸建の価値を提供できた」「ローンに対する顧客の不安を解消できた」という具体的な成果を見つけてください。

 

定時退社ではなく、結果にフォーカスした目標設定

ここまで日々の目標設定においては、結果を生む行動に焦点を当てることが重要だとお伝えしてきました。「定時退社」はあくまで目的達成へのプロセスに過ぎませんから、目標は、「顧客との信頼構築」や「成約」といった成果、つまり顧客満足や売上に繋がる行動を目標に設定することをオススメします

具体的にはどのように目標を設定すると良いかについて、以下のような目標設定を意識しましょう。

顧客との次のステップを明確にする

顧客との接点で重要なのは、「次のステップが決まっているか」です。アポイントを取るだけではなく、具体的なアクションプランを立てることが必要です。

例:

  • 顧客が求める条件に沿った資料を準備して、次回の商談ではお申込をいただけるようにする
  • 明日は2件の商談で、お客様から具体的な次のステップを必ず確認する
  • 顧客の懸念事項を解消するために、明日までに解決策を用意して資料でお届けする
  • 午前中に全ての商談資料を作成し、午後はアポイントのみに集中する

これらの目標は、「アポイントを増やす」「顧客との信頼関係を深める」ことを意識しており、顧客との次の接点を確実に持つ行動を促します。

商談の質を高めるための目標設定

商談の質を高めるための行動を目標に設定することで、結果的に業務が効率化し、定時に退社に近づくのです。

例:

  • 明日の案内で顧客に3つの物件提案を行い、そのうち1つを具体的なアクションに繋げる
  • 顧客との信頼関係を深めるために、住宅ローンの最新トレンドを紹介する
  • 商談ごとに、お客様の購入意欲を引き出す質問を最低3つする

意識的に質問を増やすことで、顧客の本音や隠れたニーズを引き出すことができ、結果として提案の質が高まります。

プロセスを追うだけではなく、常に最終的な成果を目指すことで、営業活動がより効果的になります。

 

成功体験と目標設定の重要性

最後は目標設定を通して成功体験を積み重ねていくことが、最終的な成果に繋がります。定時退社が目標になっている人は、その背後にある「なぜ定時に帰れないのか」という問題に気付いていないことが多いですから、ここで今一度、自分自身を見つめ直してみましょう。

定時退社に固執すると失うもの

仮に定時退社を目標に掲げ続けた場合、定時に帰れない日が続くと、「目標達成できていない」という感覚に陥ります。これは、無意識的に自己効力感の低下や、さらには「仕事がうまくいっていない」という自己否定感に繋がる恐れがあります。 

ここで大切なことは、能力が低いから上手くいっていないのではありません。そもそも目標設定の仕方がズレているのです。

だからこそ、定時退社を目標にするのではなく、本質的な業務の改善に目を向けることが重要なのです。業務の効率を上げるためには、タスクの消化だけでなく、顧客に対して必要なことを最優先に考え、その結果、時間の無駄を省いていくべきです。

実際に成果を感じられるように、成功体験を日々の中で意識して積み重ねていくことが重要ですから、以下では小さな成功体験を積み重ねる具体的な方法を提案します。

小さな成功体験を積み重ねるステップ

日々の達成感を意識する

たとえ大きな成果でなくても、小さな前進や達成を見逃さないことが大切です。顧客から「ありがとう」と言われた時や、商談で次のステップが決まった時、これは立派な成功体験です。毎日の営業活動の中で、自分が達成した小さな成功を振り返りましょう。毎日の仕事を細分化し、達成感を感じやすくします。
 

  • :
    「お客様に次の行動計画の確認ができた」
    「今日はマンションに対する顧客の不安を解消したことで、次回のアポイントが決まった」
     
     

メンターや同僚からのフィードバックを定期的に受ける

同僚や上司からのフィードバックは、自己成長を感じる大きな原動力です。定期的に振り返りを行い、成功体験や改善点を共有しましょう。
 

  • :
    「商談後に上司に振り返りを行い、何が良かったか、何を改善すべきかを確認する」
    「1ヶ月ごとに上司との面談をお願いし、どの部分が改善できたか、どの部分が成功したかを確認するようにする」
    「同僚と週に1回、営業の進捗や成功体験を共有する場を設ける」
     
     

継続的な学びの意識

常に自己改善のための学びを意識しましょう。新しい知識やスキルを習得し、それを実践することで、さらに成功体験を積み上げていきます。
 

  • : 「顧客心理に関する勉強を週に1回実施し、次の商談で新しい知識を活かす」

     

    結論: 本質的な目標設定と行動改革

    最終的に、営業マンとしての成功は、顧客との信頼関係を築き、的確な提案を行うことにあります。定時退社に固執するのではなく、「何を成し遂げるべきか」「どうやって顧客に価値を提供できるか」を常に考え、行動に移すことが重要です。

    そのためのポイントをまとめると3つです。

    • 顧客接点を最優先に考える
      目標は常に、顧客が何を必要としているかを考えることにフォーカスします。
    • 具体的で成果に繋がる目標設定を行う
      「定時退社」ではなく、顧客との次のステップや成約に繋がる具体的な目標を設定します。
    • 小さな成功体験を意識して積み重ねる
      毎日の営業活動の中で、小さな成功を見逃さずに振り返り、それを次の行動に活かしていきましょう。

    大事なのは、「定時退社を目指す」ことではなく、「どうやって効率よく価値を提供するか」を常に考え、その結果として定時に退社できるようにすることです。

    この視点を持てば、目標設定が大きく変わり、結果的に仕事の効率も上がり、定時退社が自然と実現する日々が訪れるでしょう。毎日小さな成功体験を積み重ね、自分の成長を感じながら、長期的な成果を見据えた行動をとっていきましょう。

    この記事の著者

    関根 悠太

    株式会社Re-Branding 代表取締役
      
    中小企業の利益を増やす:営業コンサルタント
    AIには真似できない:ブランディングクリエイター
      
    1990年生まれ、福島県出身。大学中退後、10業種以上にわたる多彩なキャリアを積み、現場経験を通じて培った問題解決力を武器に2023年に株式会社Re-Brandingを設立。
     
    「パートナー型コンサルティング」の手法を用いて、クライアント企業と深い信頼関係を築き、持続的な成長を支援。独自の「眼前可視化」というコンサル技術を駆使し、クライアントが自らの課題の本質を理解し、納得のいく解決策を導き出すプロセスに定評がある。
     
    従来のコンサルの枠を超え、クライアント企業やチームの一員として深く関わることで、買取店を出店10ヶ月で売上1億超、60万円の講座販売成約率が70%超、ミスコン世界大会でグランプリ獲得、不動産会社の離職率を40%減少させ採用育成費を2000万円削減するなどの成果を創出している。

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