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ミスと不安に振り回されるな!過去に囚われない「コントロール集中法」

#コントロール#不安#振り回される#能力開発#自己啓発

考えても仕方ないことで悩んでいませんか・・・?

「何度も同じミスを繰り返してしまった」
「周りの同僚はもっと早く仕事を終わらせている」
「上司に叱られるのが怖くて、なかなか次のステップに進めない」

営業の仕事をしていると、こういった思考に囚われてしまうことがあると思います。もちろん、営業職だけに限らず、多くの職場で同じような悩みを抱える人が多いのではないでしょうか?

でも、実はその思考こそが、あなたのパフォーマンスを大きく低下させている原因かもしれません。特に営業職では、自分がコントロールできないことに思い悩み、目の前の仕事に集中できない人が多い傾向があります。

今回は、営業マンが無意識に陥りがちな「無駄な思考」に対処し、どうすればもっと効率的に仕事を進め、成果を上げることができるのかについて考えてみましょう。
 

過去の失敗と恐怖に悩む人の心理的傾向

営業の現場では、「何でこんなことになってしまったんだろう」「もしこのまま失敗したらどうしよう」という思考にとらわれることが少なくありません。こうした「過去への反すう」や「未来の不安」を感じるのは、現代の働き方や労働環境、SNSの普及などによって、これらに囚われやすい環境があるとも言われています。

過去に囚われる「反すう思考」

「反すう思考」とは、過去の出来事や失敗に対して繰り返し考え続けてしまう心理的背景のことです。営業職では、過去の失敗や上司からの叱責に囚われてしまい、次に進むべき業務に集中できないというケースがよくあります。「もっとあの時こうすれば良かった」「あの失敗がなければ今頃は…」といった過去にこだわることで、現在のパフォーマンスが下がるのです。

損失回避バイアス

行動経済学では「損失回避バイアス」という理論があります。人間は利益を得る喜びよりも、損失を避けることに強い関心を持ち、結果として失敗を過剰に恐れる傾向があるのです。営業マンにとって、契約を取れなかったことやミスを犯したことが、将来的な成功に対する恐怖を強めてしまいます。この結果として、前に進むための行動が鈍ってしまうのです。

 

「思考の無駄遣い」が成績に与える影響

「失敗したらどうしよう」「上司にまた怒られるかもしれない」という無駄な思考にエネルギーを注いでしまうと、目の前の業務に対する集中力が削がれ、成績に悪影響を与えます。これは負のスパイラルを生み出し、さらにミスを引き起こしやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。

ミスをした時の過剰な反応が次の仕事を妨げる

営業職では、顧客との接点や提案の場面でのミスが避けられないことがあります。しかし、ミスに対して必要以上に落ち込み、過去に囚われてしまうと、新たな顧客との対話や提案に対して積極的になれなくなります。

切り替えができていない状態が長く続き、顧客との対話においても積極的な姿勢になれないの、この結果として、さらに次のミスを発生させたり、成績が低迷してしまうのです。

他者との比較による自信喪失

他者との比較は、多くの営業マンが陥りがちな罠です。特に、周りの同僚や同期の成績や進捗と自分を比較すると、ついつい「自分は仕事が遅れている」「他の営業マンはもっと早く結果を出している」という感情に苛まれることがあります。こうした比較による自己評価の低下は、自信喪失に直結し、無駄な思考に時間を費やす大きな原因となります。

例えば、ある営業マンが月の成績を大きく伸ばしたと知ると、自分はその営業マンと比べて何が足りないのかと焦り始めます。その焦りが「もっと頑張らなきゃ」というプレッシャーに変わり、結果として過度な緊張感や無駄な思考を生み出します。

他者との比較が強まると、「なぜ自分はできないのか?」と自己否定的な思考が繰り返され、焦りがさらなるミスを引き起こすことにも繋がります。このような心理状態に陥ると、結果を出すために重要なアクションを起こすよりも、他人の成功や進捗にばかり気を取られてしまい、本来の目標達成に向けた行動が疎かになるのです。

焦っていると普段なら冷静に対処できるはずの顧客対応でミスをしたり、必要な確認事項を見落すなど更なる負の連鎖を引き起こします。

 

自分がコントロールできることに集中する

では、どうすれば「もしこのまま失敗したらどうしよう」「なぜ自分はできないのか?」「上司にまた怒られるかもしれない」という、無駄な思考から解放され、目の前の仕事に集中できるのでしょうか? 

その答えはシンプルです。「自分がコントロールできることに集中する」ことです。これは、営業マンにとって非常に効果的な思考法であり、業務の効率化と成果を向上させるための鍵となります。

「コントロールできないこと」に悩むことの無意味さ

そもそも、もう起きてしまったことは変えることが出来ない事なのです。

たとえば、営業現場で過去に顧客対応でミスをしてしまったとしましょう。上司に怒られ、「どうしてこんなミスをしたんだ!」と叱責された。その瞬間、あなたの頭の中には「なぜあんなミスをしたのか?」「上司にまた怒られるかも」「このミスが原因で契約が取れなかったらどうしよう」というネガティブな思考が渦巻き始めます。しかし、こうした思考の全てが「過去のこと」、つまりもうどうにもできないことに基づいているのです。

実際にもう終わってしまった過去のミスは、悔やんでも直せるものではありません。上司が怒ることも、すでに起こったことであり、あなたの手で直接変えることはできません。そして、「もしも大きな問題に発展したらどうしよう」と未来を過度に心配することも、今の時点でコントロールできることではありません。

【例】コントロールできないことに悩む営業現場

  • ミスをした: 一度ミスをした顧客への資料提出の遅れを思い返し、そのことばかり気にするが、すでに資料は提出されており、やり直すことはできない。
     
  • 上司に怒られた: 上司の叱責に対して「次も怒られるかもしれない」という不安ばかりに目が向いている。
     
  • 未来の問題に対する不安: 「このミスで契約が取れなくなったらどうしよう」と悩むが、そのことがまだ起きていないし、今の時点ではどうなるかわからない。

これらは全て「自分の手に負えないこと」であり、悩んでもその時間とエネルギーが浪費されてしまいます。

「コントロールできることに集中する」とはどういうことか?

では、逆に「コントロールできること」に集中するとはどういうことか?

コントロールできることとは、今この瞬間に自分が選択して行動できることです。つまり、過去に起きたことや他人の感情、未来に起こるかもしれない出来事ではなく、自分が今取れる具体的な行動に目を向けることです。これにより、無駄なストレスが減り、目の前の仕事に集中できるようになります。

【例】仕事上でコントロールできることに集中する

  • ミスをしてしまった後: すでに起きたミスを悔やむより、「どうやって顧客の不満を解消するか?」に集中し、迅速にフォローアップのメールや電話を入れて誠意を示す。
      
  • 上司に怒られた後: 怒られたことを気にするより、「今後、同じミスをしないために何ができるか?」を考え、タスク管理を見直す。
      
  • 顧客との交渉中: 契約が取れるかどうかに不安を感じるより、「今できることは、顧客の疑問や不安に誠実に答えること」と考え、質問を丁寧に受け答えする。

営業以外の普段の生活場面でも「コントロールできることに集中する」ことの重要性は変わりません。

【例】日常生活でのコントロールできることに集中

  • 渋滞に巻き込まれた時: 渋滞自体はコントロールできない。けれど、今すべきは気持ちを切り替え、リラックスできる音楽をかける、代替ルートを検索してみるなど、今の状況に対処できる選択肢を考える。
      
  • 飛行機の遅延: 飛行機が遅れることにイライラしても、時間は戻せません。この場合も「待っている間に何ができるか?」を考え、読書をする、到着が遅れることを知らせる、次の仕事の準備をするなど、有効な時間の使い方に目を向けることが大切です。

いかなる状況でも、コントロールできることに集中できる人は、精神を乱されることがなく、負の連鎖に陥ることがありません。

無駄な思考から抜け出すための思考法

思考の再フレーミング:過去を成長の機会に変える

ミスや失敗は誰にでもありますが、大切なのはその捉え方です。ミスをした事実そのものは変えられませんが、その後にどう行動するかによって、未来は大きく変わります。これが「思考の再フレーミング」です。

たとえば、営業現場でミスをしてしまったとき、そのミスを「自分はダメだ」と捉えてしまうのは、成長を止めてしまう原因になります。しかし、ここで「なぜミスが起きたのか?」「どのように改善できるか?」と自問することで、未来の成功に向けた具体的な行動が見えてきます。このプロセス自体が成長への第一歩です。

また、失敗は単に反省するだけでは意味がありません。それを元に具体的な改善策を考え、行動に移すことが大切です。たとえば、「顧客とのコミュニケーションに不足があった」と気づいたのであれば、次回からは具体的な確認ポイントをチェックリスト化し、顧客の不安を事前に解消するようなアプローチを導入する。このような行動こそが、失敗を単なる過去の出来事にするのではなく、次の成功へと繋げるための鍵になります。

つまり、ミスは「そのままでは終わらせない」という意識が重要であり、ミスの捉え方は変えることができるのです。過去を後悔の材料ではなく、未来のための宝に変えるには、自分の行動次第でいくらでも方向を変えられるのです。

「影響の輪」というフレームワーク

スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』で紹介されている「影響の輪」は、営業マンにとって非常に有用なフレームワークです。

営業マンにとって、例えば上司の評価や顧客の最終決断はコントロールできない領域です。しかし、自分が行う行動や準備、顧客との対話の質などは、完全に自分のコントロール下にあります。この「影響の輪」に基づいて、コントロールできることに焦点を当てることで、無駄な不安に囚われることなく、自分の力を最大限発揮し、結果に繋げることができるのです。

この考え方を持つことにより、自分が向けるべき場所に自分のエネルギーを最大限に活用することができます。

 

思考転換の実践的なステップ

では、具体的にどのようにして思考を転換し、無駄な思考にとらわれないようにするのでしょうか?

以下のステップを実践することで、営業マンとしてのパフォーマンスを向上させることができます。

ミスをした時の反応を変える

ミスをした時は、落ち込むのではなく「このミスをどう挽回するか?」という視点で考えましょう。過去に囚われるのではなく、次の一手に集中することが重要です。

今の思考を認識する

自分が「コントロールできないこと」に悩んでいることを認識します。たとえば、「過去のミスばかり気にしている」「上司の反応ばかり考えている」など、頭の中で何が繰り返されているかを自覚しましょう。

コントロールできないことリストを作る

次に、その悩みを「コントロールできないこと」として紙に書き出すことで、悩みを整理します。「上司の怒り」「過去のミス」「未来への不安」など、コントロール不能なことを視覚化することで、それにエネルギーを使う無意味さに気付きやすくなります。

目の前の業務に全力で集中する

そして、「今自分ができることは何か?」に目を向けます。たとえば、「次にどんな行動を取ればミスを挽回できるか」「顧客に今すぐできるフォローは何か」といった具体的な行動に集中します。これにより、不安や悩みを行動に変換し、次のステップに進むことができます。

営業職であれば、顧客との対話や資料作成に集中することで、余計な思考を排除し、業務の質を向上させることができます。例えば、「この提案書を作成する時間だけに集中する」と意識することで、余計な考えを抑え、業務の効率が高まります。

未来の不安を現実的な行動に変える

まだ起きていない未来の不安に囚われず、「今できる最善の行動は何か?」という視点を持ちましょう。

例えば、自分が犯したミスによって契約手続きが予定通り行えない可能性が高く、スケジュールを再調整する必要が考えられる場合には、関係者へ予備日時の確認を取っておくなど、最悪の事態をカバーする行動をすることも最善の行動の一つでしょう。

今手元にある業務に集中し、それを完了させることが、未来の不安を取り除くための最善策です。

自分の成長にフォーカスする

他人と自分を比較するのではなく、自分が今日1日でどれだけ成長できたかを振り返りましょう。他者の成功に焦点を当てるのではなく、自分の進歩に目を向けることで、無駄なストレスを減らせます。

 

結論:営業マンの成功は「今」に集中する力にかかっている

営業職の成功は、過去や未来に囚われることなく、目の前のタスクや顧客に全力で向き合うことです。コントロールできないことに思い悩むのではなく、自分がコントロールできることに焦点を当てることで、結果的に大きな成果を生むことができます。

最後のこの言葉を贈りましょう。

「今のあなたの姿は過去の行動の結果であるが、これから進む方向は、今この瞬間からあなたがとる選択肢にかかっている。そのことは常に忘れないでほしい。」
(『人生を変えるモーニングメソッド』(ハル・エルロッド, 鹿田昌美 著)より

明日からは、無駄な思考を排除し、目の前の顧客やタスクに集中して、営業活動を進めてみてください。

この記事の著者

関根 悠太

株式会社Re-Branding 代表取締役
  
中小企業の利益を増やす:営業コンサルタント
AIには真似できない:ブランディングクリエイター
  
1990年生まれ、福島県出身。大学中退後、10業種以上にわたる多彩なキャリアを積み、現場経験を通じて培った問題解決力を武器に2023年に株式会社Re-Brandingを設立。
 
「パートナー型コンサルティング」の手法を用いて、クライアント企業と深い信頼関係を築き、持続的な成長を支援。独自の「眼前可視化」というコンサル技術を駆使し、クライアントが自らの課題の本質を理解し、納得のいく解決策を導き出すプロセスに定評がある。
 
従来のコンサルの枠を超え、クライアント企業やチームの一員として深く関わることで、買取店を出店10ヶ月で売上1億超、60万円の講座販売成約率が70%超、ミスコン世界大会でグランプリ獲得、不動産会社の離職率を40%減少させ採用育成費を2000万円削減するなどの成果を創出している。

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